こんにちは!久しぶりの更新になってしまいました。
テレックプラスワン・ブルメール舞多聞店に異動になりました小西です。
前店長である上木さんから引継ぎ、お客様に満足いただけるサービスを提供していけるよう頑張りますので、何卒よろしくお願い致します<(_ _)>
さて、今回は紳士靴の底縫いについてご紹介させていただきます。
靴には様々な製法があり、製法によって履き心地や耐久性など特徴が違います。
製法の特徴など詳しい解説は割愛しますが、紳士靴のビジネスシューズなどは主に、グッドイヤーウェルト式、マッケイ式、セメント式の製法で作られているものが多いです。
少しだけ説明するとグッドイヤーウェルト式はアッパー(足を包み込む上部の革など)とウェルト(靴の周りの帯状の革やゴム)を縫い付け、ウェルトと本底(接地面の革やゴム)を縫い付けてある製法で、基本的に本底に縫い糸が露出しています。
そして、マッケイ式はウェルトを介さず、アッパーを内側に包み込み、中底と本底と一緒に縫い合わせる製法で、こちらも基本的に本底に縫い糸が露出しています。
それらに対してセメント式はアッパーと本底を糊で接着しているだけなので、縫い糸は存在しません。安価で軽量化も容易なため履いている方も多いですが、接着剤が劣化してくると本底が剥がれてきてしまい、靴の材質によっては綺麗に修理出来ない場合が多いというのが欠点です。
グッドイヤーウェルト式とマッケイ式は本底が縫われているのでセメント式に比べて剥がれる心配は少ないですが、縫い糸が露出しているため糸が切れてしまうと、切れた部分から少しずつ本底が剥がれてしまいます。
糸が切れてしまう前にハーフソールを張っておくことをオススメしていますが、切れてしまっても修復は可能です。
こちらの靴はマッケイ式の紳士靴ですが見ての通り本底の縫いが切れてしまっています。
少し引っ張るだけでこんな風に本底が剥がれてしまいました。
まずは残った縫い糸を綺麗に取り除いてからハーフソールを張るために表面を薄く削ります。
削り終わったら縫いを入れるための溝をステッチンググルーバーで彫ります。
山林商店さんにマッケイ縫いをお願いして、返って来て糊を塗った物がこちらです。
最後にハーフソールを張って綺麗に仕上げれば完了です。
参考画像に使わせてもらった紳士靴の修理代金は以下の通りです。
マッケイ底縫い ¥1,620
ビブラムエクスプローションソール ¥2,700
合計 ¥4,320
山林商店さんに靴を発送する必要があるので1~2週間ほどかかりますが、糊の接着のみの場合と比べて長年履き続けていけるようになるので是非オススメです!
皆様のご来店を心よりお待ちしております<(_ _)>
小西でしたー!
<店舗情報>
テレックプラスワン ブルメール舞多聞店
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